私は四年間ほどポルトガルに滞在していましたが,その時感じたのはポルトガル人にとってカフェというものが非常に重要なものであるということです。
通常、ポルトガル人は一日に3-4回はカフェに行きます。
ここではそんなポルトガルのカフェについてお話します。
最後に、カフェで使える簡単なポルトガル語もご紹介します。
なお、ポルトガル宿泊記では私が今まで泊まったポルトガルのホテルを、ターキッシュエアラインズの機内食と搭乗記ではリスボンに行くまでの機内や機内食を紹介しています。
ポルトガル人にとってカフェは生活の一部
ポルトガル人は一日に3-4回はカフェに行きます。
まずは朝食後、仕事に行く前に、カウンターでさっと飲みます。
私にはコーヒーを立ち飲みなんて考えられないのですが、ポルトガルには立ち飲みのカフェもあります。
昼食後の時間をたっぷりとって、友人や同僚を誘ってカフェに行ったりします。
特に、高給住宅街のカフェなんかだと、すごいおしゃれをしたマダムたちが集まってぺちゃくちゃおしゃべりをしているのをよく見かけました。
日本でもママ友とランチやお茶というのがありますから、それと同じなんでしょうが、恰好がそれよりもカラフルなスーツのようなものを着込んで、ちゃんとしたハンドバックを持っている方もいるので、日本以上にインパクトがすごいです。(私の単なる感想です)
また、休日など親族がそろって昼食を食べた後も、みんなで近所のカフェに出かけます。
このときも女性たちは、わざわざおしゃれな恰好に着替える方も多いです。特に、年配の女性。。
そして仕事帰りなどにまた、カフェによって家に帰るという感じで、カフェはこのようにポルトガル人の生活の一部になっています。
ポルトガルのカフェの特徴
つぎに、そんなポルトガル人の生活の一部になっているカフェの特徴についてお話します。
ポルトガルのカフェの特徴①
ポルトガルのカフェにいってまず驚くことはメニューが全国ほとんど共通なことです。
だいたい、コーヒー・ジュース・ビールなどの飲み物に、それにプラスしてパンやケーキ、アイスクリームがある程度で、地域により多少差はありますが、ほとんど同じようなものしか置いていません。
特色のあるものを出して売上をあげようという気がないのか、よくいえば、昔ながらの伝統を大事にしているといえます
上記の写真のようなパンやケーキのようなものが置いてあります。
こちらのお店は値段がついていますが、値段を記載していないカフェも多いです。
ポルトガルのカフェの特徴②
ところで、日本では、ファーストフード・喫茶店・ファミリーレストランなどで勉強したり、本を読んでいる人を多く見かけますが、ポルトガルではほとんど見かけません。
ただ、リスボンなどの大都会ですと、最近ではカフェでパソコンをしている方をちらほら見かけますが、それでも日本や他国と比べるとかなり少ないです。
ポルトガル人はあまり本を読まない・勉強嫌いと言われていますが、そのことがカフェからもよくわかります。
誰かとしゃべっているか、一人でいても何もせずにぼーとしている人が多いです。
私は仕事や勉強するためにカフェに入るというノマド派なので、ポルトガルでもよくカフェでパソコンバチバチしていましたが、田舎に行くと、時々奇異な目で見られたり、親族に「やめろ」と止められることもしばしばあります。
ポルトガルのカフェの特徴③
私が最も不思議に感じたのは、カフェのトイレに鍵が掛かっていることです。
防犯上の理由からで、トイレでドラッグをされたら困るということらしいです。
そのため、トイレに行くたびに店の人に鍵をもらいにいかなければなりません。
これが結構面倒くさい。
鍵がかかっているから、使用中というわけではないのです。
ポルトガルのカフェのコーヒーの種類
コーヒーにはいくつかの種類があり、café(カフェ)が 日本でいうところのいわゆるエスプレッソで小さいカップのコーヒーです。日本円で1杯約50円程度で、ポルトガル人の多くがこれに砂糖をたっぷり入れて飲んでいます。そ
その他、pingo(ピンゴ)garoto(ガロット)は、小さいカップのカフェオレです。
meia de leite(メイア デ レイチ)は、大きいカップのカフェオレ、さらに大きいグラスに入ったカフェオレがgalão(ガロン)といいます。
ポルトガルのカフェのおすすめのお菓子
ポルトガルのカフェのおすすめのお菓子をご紹介します。
ポルトガルのお菓子にご興味ある方には以下の本をおすすめします。
ドゥアルテ智子さんというご主人がポルトガル人で長年ポルトガルに住まわれた方が書かれた本なので本場のポルトガルのお菓子を学べます。
以下でご紹介するカフェで食べられるお菓子の多くもこちらで詳しく解説されています。
pastel de nata(パステル デ ナタ)
一番のおすすめは、日本ではエッグタルトで有名なpastel de nata(パステル デ ナタ)です。
ポルトガルを代表する卵で作ったケーキであり、ポルトガルに行ったらぜひ食べていただけたらと思います。
もちろんポルトガル産ではありませんが、日本でも購入できます。
日本では完全にエッグタルトと呼ばれていますが、味はほとんど変わりません。
こちらが一番ポルトガルのパステルデナタに近いかなと思います。
ただ一言。
「香港や台湾でとてもおいしいと言われているエッグタルトはマカオのアンドリュー・ストウ氏によって開発されたお菓子」と書かれています。
ポルトガルのパステルデナタとほとんど変わらないので、開発されたというのは????ですね。
でも、これ自体はとても美味しいので、おすすめです。
ピリキータのケイジャーダ(Queijada)
シントラといえば、有名なお菓子ピリキータのケイジャーダ(チーズタルト)。
ケイジャーダも日本でも入手できます。
見た目はケイジャーダとかなり異なっていますが、味はとても美味しいです。
アヴェイロのオヴォシュ・モーレシュ(Ovos Moles)
ポルトガルの水の都とよばれるアヴェイロです。
とっても綺麗なすてきな街です。
アヴェイロの有名なお菓子はオヴォシュ・モーレシュ(Ovos Moles)です。
日本の和菓子の最中のような中に、黄色の卵黄クリームが入っています。
食べ始めると止まらなくなるほどすごくおいしいです。
アヴェイロに行かれたら、ぜひ食べてみてください。
ボーラ・デ・ベルリン(Bola de Berlim)
ボーラ・デ・ベルリンを見て、あれ?と思われる方も多いのではないでしょうか。
ハワイのマラサダと似ていますね。
マラサダ (Malasada) はポルトガルのお菓子で、もともとマデイラ諸島で作られたものですが、ボーラ・デ・ベルリンにもそっくりです。
ボーラ・デ・ベルリンは中にカスタードクリームが入っている揚げパンです。
マラサダは熱々のものを食べますが、ポルトガルのカフェでは常温のものを食べます。
ポルトガル人にマラサダがハワイですごい人気だといったら、笑っていましたね。
ボーラ・デ・ベルリンはポルトガルの多くのカフェにありますが、ポルトガルで特別もの凄い人気というわけではないので。。
ボーロ・デ・アロシュ(bolo de arroz)
ポルトガルの米粉ケーキです。
かなりボリュームのあるどっしりといたお菓子です。
今回、軽い夕食替わりに食べました。
こちらに作り方の動画があります。
クロワッサン(Croissant)
ポルトガルのクロワッサンです。
日本のクロワッサンよりもちょっと甘いです。
これにハムやチーズをサンドしたサンドイッチもあります。
アイスクリーム
アイスクリームもポルトガルのカフェで売られていますが、どこのカフェも同じ種類しかおいてないので商品名を告げてとってもらいます。
そして、持ってきてもらったら、男性はObrigado.(オブリガードゥ)女性はObrigada.(オブリガーダ)といいましょう。
日本のようにボックスの中をごそごそ自分で探していると怒られるので、注意が必要です。
私はポルトガルに住み始めたばかりのころ、一度激しく怒られました。
また、上記で紹介したお菓子の多くはポルトガルのホテルの朝食で出されることが多いですので、わざわざカフェに行かなくても、朝食で食べることができます。
以下を参考にしてください。ポルトガル全土のホテルの朝食をご紹介しています。
ポルトガルのカフェを紹介
ここでは私が実際に行ったポルトガルのカフェをいくつかご紹介します。
リスボンのPastéis de Belém
pastel de nata(パステル デ ナタ) の元祖のお店 「パスティシュ・デ・ベレン」 です。
このお店で作られたのが、あの美味しい パステル デ ナタの始まりです。
ものすごい有名なお店なので、席を取るまでにかなりの時間がかかりました。
特別すごいおしゃれの店というわけでもないのですが、さすがに パステル デ ナタ の味はものすごく美味しかったです。
あのとろけるような味は病みつきになります。
1個1ユーロちょっとで以下の写真のところでテイクアウトもできます。
こちらは空いていてすぐ買うことができました。
この時に泊まったホテルを以下で紹介しています。
ポルトのCafe Majestic
カフェ・マジェスティク(Cafe Majestic)はポルトで最も有名なカフェです。
マジェスティック・カフェは創業1923年のまさしく老舗のカフェです。
観光客も多いショッピング通りのサンタ・カタリーナ通りにあり、とにかく人気でいつ行っても混んでいます。
店内はクラシカルな椅子やテーブルで、特に、シャンデリアが綺麗です。
カスカイスのPAUL
2022年の年末にリスボン近郊のカスカイスに行ってきました。
そのときに、PAULというおしゃれなカフェに入りました。
PAULはフランス発祥のベーカリー・カフェチェーンで、1889年にノール県クロワでシャルルマーニュ・メイヨ(Charlemagne Mayot)によって創業されました。
ポルトガルには現在4件のPAULがあります。
カスカイスのPAULは、他のポルトガルのカフェとメニューもかなり異なり、マカロンやケーキなどもあり、ポルトガルの典型的なカフェよりも華やかです。
ポルトガルの典型的なカフェに飽きた方にフランス発祥のPAULおすすめです。
日本にあるポルトガルカフェCastella do Paulo
なんと日本でも本格的なポルトガルのカフェが楽しめます。
Castella do Pauloという京都にあるカフェです。
上記でご紹介したお菓子の本を出されているドゥアルテ智子さんのカフェですので、本物のポルトガルのお菓子が食べられます。
お近くの方はぜひ。
一押しは以下のポルトガルの異なる3地方のパォンデローと長崎カステラを食べ比べられる「食文化比較体験プレート」です。
また、オンラインでも購入できます。
項目 | 情報 |
---|---|
住所 | 京都市上京区御前通り今小路上がる馬喰町897蔵A(北野天満宮の参拝者用駐車場入口の正面) |
電話 | 075-748-0505 |
FAX | 075-748-0506 |
営業時間 | 9:30〜18:00, 喫茶/9:30〜17:00 (L.O 16:30) |
定休日 | 水曜日, 木曜日, 25日が水、木曜日と重なる場合は金曜休み。水、木曜日が祝日の場合は営業、金曜休み。 |
休業日 | 夏季休業: 毎年6月下旬から7月中旬, 年末休業 |
カフェでよく使うポルトガル語
最後にカフェでよく使うポルトガル語を紹介します。
こちらは以下の本から抜粋しました。
ポルトガル語とブラジルポルトガル語の日常会話が同時に学べます。
カフェでポルトガル語で挨拶
カフェに入ると店員がポルトガル語で挨拶してくるので、こちらも同じように、挨拶しましょう。
ポルトガル語は時間により、挨拶の言葉が異なります。
午前中であるなら
- Bom dia
- ボン ディア
午後になると
- Boa tarde.
- ボア タルドゥ
夜は
- Boa noite.
- ボア ノイトゥ
カフェでポルトガル語で注文
注文をするときはほしいものの後に、por favor(プル ファヴォル)を付けるか、Queria(クリア)の後にほしいものをいえばいいです
コーヒーをお願いします。
- Um café, por favor.
- ウン カフェ プル ファヴォル
カフェオレとパステルデナタを一つ下さい。
- Queria um garoto e um pastel de nata.
- クリア ウン ガロット イ ウン パステル デ ナタ
ポルトガルのカフェのトイレを借りるとき
ポルトガルではトイレの鍵を借りなければなりませんので、これらの表現はしっかり覚えておきましょう。
トイレはどこですか。
- Onde fica o quarto de banho?
- オンドゥ フィカ ウ クアルトゥ ドゥ バニュ
鍵をください。
- A chave, por favor.
- ア シャヴ プル ファヴォル
ポルトガルのカフェの支払い
カフェをでるときにお金を払いますが、多くは注文書のようなものはなく、店員が覚えていて計算をします。
いくらですか。
- Quanto é?
- クウァント エ
お勘定お願いします。
- A minha conta, por favor.
- ア ミニャ コンタ プル ファヴォル
ポルトガルのポルトガル語を学習したい方はこちらをおすすめします。
おわりに
ポルトガルは文化習慣が大きく異なり、日本人が住むのは大変ですが、観光旅行に行くにはとてもいい国です。
ポルトガル宿泊記で私が今まで泊まったホテルを紹介しています。
また、ターキッシュエアラインズの機内食と搭乗記ではリスボンまでの機内の様子や機内食を紹介しています。参考にしてください。
ポルトガルに行く機会がありましたら、ぜひポルトガルを代表する「文化」であるカフェに立ち寄り、ここで紹介したポルトガル語を使ってみてください。
こちらは、ポルトガルのレストラン・カフェなどの紹介の本です。
私自身知らないお店もたくさんあり、参考になりました。
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