短期期間の間に、急激な成長を遂げ、あっという間に成功したシンガポールに関する書籍です。
1か月間シンガポールの調査で滞在したことがあります。
そのときに、シンガポール国立博物館に行き、シンガポールがマレーシア連邦を脱退して独立したときのシンガポールの建国の父リー・クアンユーのテレビ中継の映像を博物館でみたのですが、ものすごく感動し、ますますシンガポールに関心をもつようになりました。
「明るい北朝鮮」などといわれているシンガポールですが、いろいろな意味で日本も学ぶことがあると思います。
ここでは、シンガポールの全般に関する書籍、シンガポールの観光、リー・クアンユーに関する書籍、さらに、シンガポールの代表文化の一つであるプラナカンについてのおすすめの書籍を14冊選びました。
シンガポール全般のおすすめ書籍
最初にシンガポール全般に関するおすすめの書籍をご紹介します。
物語 シンガポールの歴史
シンガポールの歴史について学びたい方はまずはこちらを。英国植民地時代から、日本占領、そして独立し現在に至るまでを学べます。
具体的には以下のようなことが学べます。
- シンガポールの曙―一九世紀初頭
- イギリス植民地時代―一八一九~一九四一年
- 日本による占領時代―一九四二~四五年
- 自立国家の模索―一九四五~六五年
- リークアンユー時代―一九六五~九〇年
- ゴーチョクトン時代―一九九一~二〇〇四年
- リーシェンロン時代―二〇〇四年~
シンガポールを知るための65章
数年おきに版が更新され現在第4版となっているロングセラー。
シンガポール関係の研究者が「マスコミ事情」「演劇」「日本人社会」「HDB事情」などの章に分かれて書かれている。
また、各章の筆者は各方面のエキスパートがそれぞれ担当しているので、かなり詳しく説明されている。
エリアスタディーズとあるように、単なるシンガポールの旅行ガイドよりも、もう少しアカデミックなことを学びたい方にぴったりです。
こんな内容が学べます。
- ラッフルズ-シンガポールの「建設者」
- 華人、マレー人、インド人-多様な移民社会の成立
- 抗日救国運動-「南洋華僑」の愛国心
- 日本軍政期-「昭南島」としての3年半
- 突然の独立-リー・クアンユーの涙
- 南洋大学の25年-「権力に祝福されない大学」の興亡史
- 華人会館-華人アイデンティティを支える組織
- 食文化-食事のなかの異文化
- シングリッシュ-研究と教育の今
- 演劇-「規制」と「表現」とがせめぎあう場所
- マレー人-近代都市国家のムスリム・マイノリティ
- 規制と罰金-シンガポールは”fine country!?”
- コミュニティ・クラブ-「草の根」の管理機関から娯楽・奉仕活動の場へ
- HDB団地-団地社会に生きなければならない人々
- 教育制度-すべての生徒の資質・能力を活かす独自のシステム
- 大学生気質-大学時代の成績は将来の所得に影響
- 医療ツーリズム政策-アジアにおける医療産業の先導的地位を目指して
- 高齢化問題-アクティブ・エイジング政策と親孝行イデオロギー
- 女性の社会進出と出生率の低下-女たちの「反乱」?
- シンガポールで働く日本人-キャリア志向目指す街
- シンガポール航空-小さな国の大きな翼
- 成長の三角地帯-シンガポールの「拡大都市圏」構想
- 観光産業-賭けに勝ったか? カジノ観光振興
- 所得格差-(島国に)凝縮する世界の格差
少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図
「67歳まで同賃金での雇用義務、共働き率9割でも待機児童ゼロ。シニアも女性も活躍して、さらに労働人口4割は外国人も優秀なエンジニアを優遇し高技術労働力を確保で労働人口も個人の所得も増えるばかり。」と書籍紹介にありますように、実際に、シンガポールに行って驚いたのは、シニアの方がバリバリといろいろなところで働いているなという印象を受けました。
もちろん様々な問題点もあるとは思いますが、シンガポールから日本が学べることは多くあると思います。
こんな内容が学べます。
- 合理的で賢い政策
- 「世界標準」の人をつくる教育
- 物価の高さは世界一でも合理的
- シンガポールリッチの暮らし
シンガポールとビジネスをするための鉄則55
駐在・出張前に準備すること、シンガポールの多様性や歴史、シンガポール人の仕事観、心得ておくべきマナー、NG行動などがまとめてあり、これからシンガポールに住む予定の方は必須の本です。
- 基本情報
- 日本で準備しておくこと
- 現地生活の基盤を整える
- シンガポール社会を理解する
- 仕事を着実に進めるためのヒント
- 直前のチェック項目
シンガポールの観光に関するおすすめの本
シンガポールの観光に関する本をご紹介します。
るるぶシンガポール
はじめてシンガポールに行かれる方はなんといっても「るぶぶシンガポール」です。
字も大きいし、写真も綺麗で見やすいです。
出張に行く際には、いつもその国・地域の最新の「るぶぶ」を購入しています。
実は、「るぶぶ」シリーズは Kindleのunlimitedで無料で読めます。
シンガポールに行かれる直前にunlimited の無料体験すれば、こちらの本が無料で読めます。
詳しくはこちら>>>Kindleのunlimiteの無料体験
シンガポール謎解き散歩
シンガポールのウンチクが凝縮された一冊です。
シンガポールに何度か行っていてガイドブックに飽きてしまった方におすすめです。
気軽に読める本で、kindleのunlimitedでしたら、無料で読めます。
シンガポール料理に関するおすすめ書籍
ここではシンガポール料理に関するおすすめ書籍をご紹介します。
これらは食べ歩きの観光ガイドとしても使えます。
シンガポール 絶品!ローカルごはん 名物食堂から屋台まで
シンガポールに1か月滞在した際に、真っ先に購入した本です。
いわゆる観光に関する本は「地球の歩き方」と「るるぶシンガポール」は購入しましたが、その他、1か月完全に3食外食になるので、「食べ歩きに関する本ないかな」と探してみつけた本です。
この本の8割ぐらいは実際に行き、かなりお世話になりました。
シンガポールの食べ歩きにご興味にある方は、必読の書です。
絶品! シンガポールごはん~「家族のレシピ」公式グルメブック
映画「家族のレシピ」の舞台であり、その製作陣が味わったディープなシンガポールのローカルごはんの数々を紹介している本です。
映画と合わせてみると楽しいです。
- ソウルフードの国、シンガポール!
ようこそシンガポールへ!
映画「家族のレシピ」とシンガポール - STORY2 旬の街 ティオンバル エリア
シンガポーリアンが愛して止まないソウルフード
街中に何気なくある名店たち - TOPICS1 愛しのローカルバクテーめぐり
- STORY3 圧倒的にパワフル! チャイナタウン エリア
シンガポール最大のエスニックタウン
ホーカーズへ出かけよう - STORY4 スパイス香る リトルインディア エリア
香り、風景、音。五感に迫る強烈な個性の街
フードコート、ホーカーズの穴場店 - STORY5 隠れた名店あり ホーランドビレッジ エリア
西の風が吹くお洒落なエリア
デンプシーヒルへの誘い
ホーランドビレッジからひと足伸ばして - TOPICS2 魅惑のチリクラブ&ペッパークラブ めぐり
- STORY6 食の都 カトン エリア
プラナカン文化の華やぎが残る街
行列店がひしめく美味集中地帯 - STORY7 「家族のレシピ」をめぐる美味しい話
「家族のレシピ」ができるまで
ローカルが認めるすごい日本人
高崎からシンガポールへ絆をつなぐ
高崎から始まった片思い
リー・クアンユーに関するおすすめ書籍
シンガポールの建国の父リー・クアンユーに関する書籍を紹介します。
上記の動画は中田敦彦さんの「リー・クアンユー回顧録」リー・クアンユー(日本経済新聞出版)をもとに解説した動画です。
こちらの本は絶版で古本でしか入手できず、かなり高価になっていますので、動画を参考にしてください。
なかなか面白いです。
ここからはアマゾンなどで簡単に入手でてきる本を紹介します。
リー・クアンユー、世界を語る
こちらは、現在と未来の展望についてのリー・クアンユーとのインタビュー内容と過去の著作をもとにまとめた書籍です。
以下のような内容が学べます。
- 中国の未来
- アメリカの未来
- 米中関係の未来
- インドの未来
- イスラム原理主義の未来
- 国家の経済成長の未来
- 地政学とグローバル化の未来
- 民主主義の未来
- リー・クアンユーの考え方
リー・クアンユー自選語録 リーダーシップとはなにか
リー・クアンユー本人が著者になっている書籍です。
リー・クアンユー、未来への提言
資源も産業もない小さな多民族社会を、どうやってわずか一代で世界最強の組織と国家に作り上げたのかをストレーツ・タイムズの記者8名がリー・クアンユーにインタビューした内容をまとめた書籍です。
以下のような内容が学べます。
- 沼地に立つ八○階建てのビル
- 人民行動党は存続するか
- 最良の精鋭たち
- 奇跡的な経済成長を持続するために
- 異邦人からシンガポール人へ
- 大国のはざまで
- 夫、父、祖父、そして友として
リー・クアンユー物語
リー・クアンユーの半生を日本人の原作と作画によりマンガ化したもので、シンガポールで英語で刊行され、それを日本語化したマンガです。漫画なので読みやすいです。
プラナカン文化に関するおすすめ書籍

プラナカンとはシンガポールやマレーシアに残る文化で、 中国など他の国から交易のために東南アジアにやってきた男性と現地の女性の間に生まれた子供たちが、父方の国と現地の要素を融合させ、さらにはイギリスなどヨーロッパの影響も受けながら生まれた文化です。
欧州の列強国とアジアの狭間で繁栄し、絢爛な文化を築き上げたプラナカンの人々は、グローバリゼーションの波間を駆け抜ける「通商貴族」とも呼ぶべき存在となりました。
シンガポールに研究で滞在していたときに、プラナカン文化に興味があり、プラナカン博物館にも行ってきました。
また、プラナカンの文化が根付いている、とても綺麗なパステルの家があるカトンにも数日滞在しました。
プラナカン文化はまさしく多文化共生の先例ではないかと思います。
なお、プラナカン文化はシンガポールだけでなく、マレーシアのペナン、マラッカにも残っています。
プラナカン 東南アジアを動かす謎の民
一番のおすすめの書籍です。
日本経済新聞論説委員兼編集委員の方が書いた本ですので、その取材力と文章力で読み応えがあります。プラナカンに知るのにまず読んでほしい1冊です。
以下のような内容が学べます。
- リー・クアンユーの秘密
- 色彩とスパイス
- 日本が破壊したもの・支えたもの
- 通商貴族の地政学
- 明日を継ぐ者
プラナカンの誕生 ―海峡植民地ペナンの華人と政治参加―
こちらは大学の教員が当時の新聞や雑誌などの資料をもとに執筆している書籍ですので、「プラナカン 東南アジアを動かす謎の民」よりも学術的な内容です。特に、プラナカンの誕生に焦点をあてています。
プラナカンについてもっとアカデミックな内容を知りたい方はこちらを。
- 海峡植民地ペナンの法的地位と多民族社会の構成
- 海峡植民地の制度に訴える華人越境者
- 華人という集団性の認識と組織化──広福宮と華人公会堂──
- 華人系イギリス国籍者の認知をめぐるせめぎ合い
- 意思決定の場に代表者を送るための働きかけ ──ペナン華人商業会議所を通じた交渉──
- ペナンの地位向上を求める民族横断的な協働──ペナン協会──
- 民族内の不和が壊した多民族間の協働──納税者協会──
- 中国との往来における安全確保──商業会議所ネットワークの活用──
- 剪辮論争──多民族社会の中で模索する華人らしさ──
- 中華民国の成立と新たな経路の構築──華僑連合会・華僑議員・共和党──
- 越境を生きるための政治参加
おわりに
シンガポールに関する書籍をご紹介しました。
フィンランドに関する書籍もご紹介しましたが、これらと比較してみると面白いと思います。
両国とも経済・教育ともに成功している国ですが、理念がかなり異なります。これらの両国から日本は利点・欠点を含めて多くのことを学べると思います。
また、上記の中で、キンドルで読める本が何冊かありますが、キンドルを読むならスマフォでも十分ですが、Kindle Paperwhite 防水機能搭載がおすすめです。
とにかく軽いので、気軽に読めます。また、防水機能もあるので、お風呂の中でもOKです。私は電車で読んでいますが、本当に軽くて読みやすいです。目もスマフォよりも疲れません。
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